Tiny seed.

~わたしが疑問に思うこと 

お客様は神様

日本には「お客様は神様文化」というものが、(多分)存在する。

その昔、若い方はご存じないと思うが、歌手の三波春夫さんが、

ステージで「三波さんは、お客様をどう思いますか?」の問いに

「うーむ、お客様は神様だと思いますね」と答えたそうだ。

その言葉だけが、三波さんの真意とは別に一人歩きして経年し、

今では(多分)接客業において、客にどんな理不尽なことを言われても、

サービスを提供する側はひれ伏して、どんなわがままにも耐え抜く、という

日本独自の「おもてなし」にも通じる文化に発展した⁉と勝手な思いを常々

抱いている。

この文化そろそろ止めませんか?と数年まえから心の中でひそかに

温めていた。

全く私個人の思いであるが、客と店員は対等の関係でよいのではないか?

ということだ。

サービスや物の対価としてお金を支払う、取引成立、全くの交換作業、

本来はどちらが上で下でということもない。

個人的な物々交換ならなおわかりやすい。

ここに、資本主義社会の鉄則である客により多くのいらないものや高いもの

を売るという下心が生まれるので、変にへりくだったりという

おかしな事が発生する。

必要でなかったものを買うということは経済発展にはよいかもしれないが、

エコとは正反対の事象だ、必要でないものはやがてゴミになり、

余計な贅沢品は地球からの搾取でもある。

この世のものはすべて地球上のなんらかの資源で出来ている、

そろそろ考え直すべきだ。

かといって、お金を支払うのにぞんざいな態度で挑まれればやはり腹は立つ

ので、人間としてのマナーは必要だと思う。

数年前、接客業に携わっていた時に自分の欲していたものが店頭にないと

怒って携帯電話を投げつけてきたお客様がいた。

路面店ではなくビルのテナントという事もあり、クレームがあればそちらの

スジに連絡がいくだろう。本来なら毅然と「そのような態度ではこちらも

対応し兼ねるので、お引き取りください」と言いたかったが、

「今後はお客様のご要望に応えられるよう、努力いたします」というような

事を言い事なきを得た。

何か腑に落ちない。理不尽は後を絶たないが、客の心の中に「お客様は神様、

店は客に逆らうわけはない」と思うフシがある。

もうそろそろ、民度をあげて、客でもあまり理不尽なことを言えば、

取引してもらえず、かえってもらうこともあると社会全体で認識すべき。

ちなみに「おもてなし」とは下心のない真心であるので、

へりくだってひれ伏してお金をもらうことではい。

ここを双方で分かっていたいものだ。

 

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